

身近な人の死に際して
先月、80歳になる母親が急に倒れた。小児科医ママの助けもあり、病院に救急搬送。ママに状況を聞いたところ、心筋梗塞の疑いがあるということで、救急も専門病院へと向かった。私は、ご門徒様のお通夜式を執り行わなければならず、ママが子供と共に母に付き添った。私は法務(お通夜式)を終えて深夜に病院に駆けつけると、母は治療室のベットで横たわっていた。すぐに主治医が駆けつけてくださり現状を知らせてくれた。「非常に危険な状態なので家族さんを呼んでください。」という事であった。母の兄弟姉妹には現状をお伝えした。すぐに駆けつけてくださり、母を見守って下さった。私にできることは何か!? ただ母のそばにいるだけ。冷たくなった母の手を握り、片手で合掌し、お経を称えること(枕経)だけだった。その間、心肺停止が2度もあり、もうダメかと諦めもした。お浄土へ還って行くのだと。病気の原因がわからなかったので主治医も処置の施しようもなく、ただただ時間だけが過ぎていった。ようやく原因がわかり、カテーテルを通して一命を取り留めた。20人に1人の自覚症状のない心筋梗塞。もう数年前から心臓の左


MIND & HEART こころ
お久しぶりです皆さん。今回は「こころ」と題しまして小児科医ママとお坊さんパパの話をお送りします。 パパが海外生活で学んだ英語で特に印象があるのが「こころ」という言葉を英語に訳するとどうなるのかということ。HEARTと訳していると、アメリカ人にそれは心臓と言われたことがある。西洋人には我々日本人が普段思う「こころ」をどう捉えているかというと、MINDがそのこころに相応するのである。そして、仏教的に「こころ」を訳するとMIND & HEARTとなる。これは東洋の思想と西洋の思想があいまった言葉として作られた「仏教的こころ」の訳である。 先日読んだ本に『子供の脳を傷つける親たち』(友田明美著)、まさしくこころが脳に影響を及ぼすということを書かれている。科学的に今言われていることは、身体的虐待と心理的虐待が子供の脳を傷つけるということ。特に赤ちゃんの頃から受ける虐待は大人そして社会に悪影響を及ぼすということを氏は指摘する。そこで氏は、子供のためにできることとして、《体罰が脳の発達におよぼす影響について》の情報を提供しているのを紹介している。 ①子育てに体