

イジメ・虐待について思うこと
今回は前回に続いてのお話である。イジメ・虐待は、子供の脳に影響を与えるということは、友田先生(福井大学子どものこころの発達研究センター教授)がおっしゃっている。近年言われているのが、心理的虐待、すなわち「言葉による暴力」である。その結果どうなるのだろうか? ある実験がなされた。観葉植物を用意して、毎日声をかけてみた。一つのプラントには「優しい声掛け」。もう一つのプラントには「暴言を吐く」。それを何日間も続けると、結果は…。 どうでしょうか。お分かりになられましたか。植物(生き物)でも反応するのである。それを(暴言を吐くこと)小さな子供にできますか? イジメをできますか? 先日どうしようもない大人が会合でこういう話をしました。「僕は今までイジメてはきたけど、イジメられたことはなかったです。」「言わしてもらいますけど、僕からしたらイジメた側に問題があるとみんなは言うが、イジメられる側にも問題あるんと違うん」と言うのですね。「(その論理は)それはおかしいやろ」と言いました。暴行を加えるということはどういうことなのか、わかっていない大人である。情けない。


お坊さんパパと森田先生とのお話 第4話「子供のストレスに与える影響」
お坊さんパパと森田先生とのお話
第4話「子供のストレスに与える影響」


子供の「見て」に応える重要性
今回は、森田先生のお話。如何に子供をストレス(心身の問題)から守るのか。親として大事なことである。先生の話を読んでみたい。 ~~~~~~~~~~~~~~~~ 子ども時代に受けたストレスは、心の問題を引き起こす一因となるだけでなく、実際に体に影響を与え、炎症を引き起こすことがわかってきています。 アメリカ疾病予防管理センターの研究者らが今年発表した研究では、約1万人を対象に、子ども時代の逆境経験、例えば精神的・身体的・性的虐待を受けたり、家族の薬物乱用や精神疾患、暴力、犯罪があったりした場合の健康への影響が調べられました。その結果、経験した逆境のカテゴリー数が増えれば増えるほど、虚血性心疾患、がん、慢性肺疾患、骨折、肝臓病などにかかっている割合が増えることがわかりました。 このような逆境体験によるストレスにより、喫煙や肥満など病気につながる不健康な生活習慣を身につけやすくなり、結果として生活習慣病等になりやすくなるということが考えられています。しかしその一方で、ストレスが実際に体に影響を与え、炎症を引き起こすこともわかってきているのです。 これまで