
どうしたらえ〜かわからん
先日、こういう電話相談を受けた。「会社が倒産する。社員に給料を渡せない。代々続く会社であるが、私の代で潰してしまう。どうしたらえ~かわからん。」 この相談を受けたときに、私は「何も応えられない」と思った。無力感を感じた。
しかし、彼の声、心にただただ寄り添いたいがために、共感していくしかなかった。彼は私にアドバイスを求めていない。彼は、尽くす手は全て尽くした。「もう何もできない。首を括るしかない。」とまで言う。私が思ったことは、「この彼が自死しないだろうか」ということだけだった。 ひたすら彼の声を聞いた。うなずき、傾聴し、寄り添った。長い沈黙も続いた。彼から発せられる声をひたすら聴いた。時間だけが過ぎていった。そして彼は電話を切る前に「聞いてくれてありがとう。」と言ってくれた。どうしようもできない彼にとっては、今はそばで私のこの状況を理解してくれる人がいれば良いということだ。彼の心の中では私に電話してくる前にはもうすでに結論が出ているのだ。倒産すると。そのことをどうしようもできない私の今を理解してくれる人がそばにいてくれるだけで彼は良いのだ

お坊さんとの関係<お墓問題を例として>
先日、お電話で「お墓についての相談」を受けました。みんなのお寺の御門徒さんではないのですが、他宗の御門徒さんです。話の内容は以下です。 「先日主人を亡くしました。実家は長野県で、先祖代々長野のあるお寺でお墓を立てて先祖を祀っております。寺院のお墓ですが、規模拡大により山を切り開いて墓地を整備しているのですが。主人が生前そこのお寺の墓地を購入していたのです。もう20年以上前ですが…。
主人が亡くなり、お墓を立てようと石材屋さんと話をしていたところ、石材屋さんから「ここの土地は災害があると崩れやすい場所なので墓石を立てるのは勧めません。」とおっしゃるのです。そんなことを今更言われてもと思い、お寺を管理している住職さんは当時ここの土地のことに問題があることを何もおっしゃらなかったのです。敷地代はもう支払い済みです。石材屋さんの話によりますと、その近辺に立てたお墓は以前災害の時にお墓が実際に崩れているそうですとおっしゃるのです。私もそんな場所に主人のお墓を立てたくありません。どうしたらよろしいでしょうか?」 と言った内容です。寺院が管理するお墓で注意し